第1部 ギガビット伝送を高周波的に見ると
1. クロック波形はどんな周波数成分で構成されているのか?
1.1 立ち上がりの速いクロックパルスは
1.2 Fourier変換について
1.3 クロック波形の複素フーリエ係数
1.4 理想的なモデルでデューティサイクルが50%のときの偶数次高調波はゼロである!
1.5 クロックパルス波形の周波数スペクトラム包絡線と漸近線
1.6 立ち上がり時間 のパルスは何処までの周波数帯を考慮すべきか?
1.7 最高周波数は
1.8 有限な立ち上がり時間のパルス信号が信号配線を通過すると
1.9 ステップ応答を正規確率積分で近似すると
1.10 高次高調波は第5次まで考えればよい!?
1.11 配線を伝搬したパルス波形の立ち上がり時間は
2. 直流と高周波回路とでは、何が違う?
2.1 周波数に応じて素子の大きさを選択せよ!
2.2 素子の大きさを零に近似するとは
3. 実配線の回路は集中定数だけで表現出来ない!?
3.1 抵抗素子の例
3.2 インダクタの例
3.3 回路素子の特性抽出は
4. リード線の働きは?
4.1 単独の線ではパーシャルインダクタンスで評価!
4.2 インダクタンスの定義は
4.3 内部インダクタンスとは
4.4 外部インダクタンスとは
4.5 パーシャルインダクタンスとは
4.6 マイクロストリップ線路のリード線はキャパシタンスも!
4.7 リード線はインダクタンスとしてもキャパシタンスとしても動作する!
5. 表皮効果ではどんな効果があるのか?
5.1 高周波になるほど電流は導体表面を流れる!
5.2 高周波での導体抵抗は直流での抵抗値より大きい!
5.3 伝送線路の減衰定数は一定ではない!
5.4 減衰定数は
5.5 表皮効果(skin effect)の理論は
5.6 減衰定数の理論は
5.7 同軸ケーブルの特性インピーダンスは何故50Ω?
6. 不連続容量、浮遊容量とは?
6.1 縁端容量とは
6.2 不連続容量とは
6.3 浮遊容量とは
7. プログラム例
7.1 台形波形近似のクロックパルスでの周波数成分包絡線
7.2 基本波に対する高次高調波成分の振幅比
7.3 台形近似パルス波形を高次周波数成分から再構成する
7.4 散乱行列の実測値から回路素子を抽出する
7.5 同軸線路の最低減衰定数を求める
附録
A.1 電圧と電界は
A.2 電流と磁界は
A.3 Ohmの法則
A.4 キャパシタンスの定義
A.5 散乱行列(Scattering Matrix)
A.6 マイクロストリップ線路の特性インピーダンスと実効誘電率
第2部 デジタル回路をアナログ高周波回路として取り扱う
1.信号配線の電圧、電流は直流回路とは違う
1.1 配線の電圧は、配線の長さ方向での電圧ではない
1.2 配線での電圧と電流は波動
1.3 伝送線路を規定するパラメータは特性インピーダンスと伝搬速度
1.4 損失があるとき
2. 伝送線路を分割して取り扱うと何時も正しい答えが得られるのか
2.1 線路長を無視できるのは、λ/20程度以下
2.2 伝送線路のインピーダンスは周波数、線路長によって変化する
2.3 伝送線路の回路網表現は
2.4 短絡開放線路の入出力の関係は
3. 高周波での電界と磁界とは分離出来るのか?
3.1 電磁界が分離できるのは直流のときだけ
3.2 交流での電界と磁界は
3.3 直流での電界、磁界と電圧、電流は
4. 伝送線路を電磁波論的にみると
4.1 高周波の電圧・電流が直流の電圧・電流と同じ定義である!?
4.2 2本線路系の線路インダクタンスと線路キャパシタンス
4.2.1 2本線路系のトランスバース面での静電磁界
4.2.2 線条DC電流が作る磁界
4.2.3 線路インダクタンスと磁界
4.3 線条電荷が作る電界
4.4 線路キャパシタンス
4.5 TEMモードから電信方程式
4.5.1 無損失のとき
4.5.2 導体損失があるとき
4.5.3 誘電体損があるとき
(a) 複素誘電率
(b) 誘電体の導電率
(c) 誘電体媒質の損失表示
5. 電界と磁界がエネルギを運ぶ!?
5.1 Poyntingベクトル
5.2 電磁界と回路素子との関係は
6. 整合しないとどんな現象が発生するのか?
6.1 伝送線路上には定在波が発生!
6.1.1 進行波理論は
6.2 周波数領域での伝送線路特性は
6.2.1 伝送線路理論からみると
6.2.2 散乱行列では
6.2.3 散乱行列とインピーダンス、アドミッタンス行列との関係
6.2.4 インピーダンスおよびアドミッタンス行列と縦続行列との関係
6.3 時間領域での特性は
6.3.1 ラプラス変換での解析は
6.3.2 ラプラス逆変換は
7. 平衡モードと不平衡モードとは
7.1 平衡形伝送路と不平衡形伝送路とは
7.2 電界を考えると
7.2.1 平衡線路形の電界とキャパシタンスは
7.2.2 不平衡形の電界とキャパシタンスは
7.2.3 不平衡形でのグラウンド面に誘導される電荷密度
7.3 磁界を考えると
7.3.1 平衡形での磁界とインダクタンスは
7.3.2 不平衡形の磁界とインダクタンスは
7.3.3 グラウンド面に誘導される電流密度
7.4 平衡形線路と不平衡形線路を接続するには
附 録
A.1 微小長線路を接続して表現した縦続行列は
A.2 Gaussの法則
A.3 表皮効果
A.4 プログラム例
A. 4-1 ランプ関数電源に対する応答
A. 4-2 グラウンド面に誘導される電流分布
第3部 クロストーク(結合)を評価するために
1.近接する導体線路間ではクロストークが発生
1.1 電界結合は容量性結合
1.2 磁界結合と誘導性結合
1.3 多導体線路系の電信方程式は
1.4 電信方程式を解くには
1.4.1 モード分解法
1.4.2 状態変数法
2. 2本線路系では、ディファレンシャルモードとコモンモードだけが存在する?
2.1 ディファレンシャルモードとコモンモードとは
2.2 奇モードと偶モードとは
2.3 線路構造が非対称なとき
2.3.1 誘電体媒質が均一なとき
2.3.2 誘電体媒質が不均一なとき
3. ディファレンシャルモード100Ω、コモンモード25Ωの特性インピーダンスは存在し得るのか
3.1 多線条線路での特性インピーダンスとは
4. 独立モード間で何故モード変換が発生するのか?
4.1 異なる独立直交モードの線路系の接続では
4.2 非対称な電源、負荷回路の接続でのモード変換は
5. 回路網方程式から、どんな現象が予測できるか
5.1 回路網方程式は
5.2 電源回路と負荷回路を接続すると
6. クロストークを評価する
6.1 シングルエンド励振した整合2本線路系の近端結合(クロストーク)係数は
6.2 配線高(基板厚)とクロストークレベルの関係は
6.3 近端クロストーク(結合)が遠端クロストーク(結合)より常に大きいのか?
6.4 クロストーク零の条件は
6.5 不均質な誘電体媒質の非対称な線路系では
附 録
A.1 散乱行列と他の行列の関係
A.2 インピーダンスおよびアドミッタンス行列と縦続行列との関係
A.3 マイクロストリップ線路形結合2本線路の線路パラメータ
A.4 伝送線路解析の計算手順
A.4.1 モード分解法
A.4.2 状態変数法
A.5 プログラム例
A.5.1 マイクロストリップ形対称ストリップ線路解析
A.5.2 モード分解法を用いる伝送特性解析
A.5.3 状態変数法による伝送特性解析
A.5.4 伝送特性の包絡線と近似曲線
第4部 伝送線路の不連続はどんな働きをするか
1. 伝送線路を電磁界で考えると
1.1 回路論からみた電信方程式は
1.2 TEMモードとは
1.3 電磁界から電信方程式を導出する
1.3.1 電磁界で表現する電信方程式
1.4 電磁界と線路1次定数の関係は
1.4.1 トランスバース面での電磁界
1.4.2 線路インダクタンスと磁界
1.4.3 線路キャパシタンスと電界
1.4.4 エネルギの関係からみる電磁界と回路素子
1.4.5 2次元問題
1.5 無損失の電信方程式
1.6 導体損があるときの電信方程式
2. 有限長伝送線路が作る電磁界は
2.1 線路電流
2.2 有限長伝送線路による電磁界
2.2.1 線路方向電界成分
2.2.2 線路方向磁界成分
2.2.3 有限な伝送線路が作る近傍磁界
2.3 立上り部の効果を回路網方程式に組み込む法
2.4 端末ビア効果をインダクタンスで近似
3. 開放端子の働き
3.1 開放端子の等価キャパシタンス
3.2 開放端子の線路延長効果
3.3 終端開放線路の入力アドミッタンスの測定例
3.4 マイクロストリップ線路のギャップ結合
4. トレースの変化による不連続
4.1 トレース幅の変化
4.2 直角曲がり
4.2.1 曲がり部分のT形等価回路網
4.2.2 曲がり角の切り落とし効果
5. プログラム例
5.1 2本の円柱導体線路の断面電磁界
5.2 マイクロストリップ線路端部の電磁界
5.3 有限長伝送線路の線路方向電界
5.4 有限な伝送線路の磁界
5.5 開放端子を等価キャパシタンスで表現
5.6 開放端子の等価延長線路
第5部 フレキシブル線路やハーネスの動作を理解するために
1. 電信方程式の前提条件は
1.1 TEMモードとは
1.2 電磁界から電信方程式を考える
1.2.1 無損失伝送線路
1.2.2 損失があるとき
1.3 回路論では
1.3.1 電信方程式
1.3.2 グラウンド面のある伝送線路では
1.3.3 線路のインダクタンスとキャパシタンス
1.4 有限長伝送線路が作る電磁界は
1.4.1 線路電流と電磁界
2. 平衡形線路と不平衡形線路系の接続は
2.1 平衡形伝送線路の電磁界
2.2 不平衡形伝送線路の電磁界
3. 多線条線路の電信方程式は
3.1 グラウンド面上の3本線路系
3.2 多導体線路系の電信方程式
4. モード分解法とは万能な手法か
4.1 モード分解法の条件
4.2 モード分解法から実電圧と実電流に
4.3 直交モードを求めるには
4.3.1 誘電体媒質が均質な線路系
4.3.2 不均質な誘電体媒質のとき
5. ディファレンシャルモード、コモンモードとは仮想成分
5.1 均質な誘電体媒質中の非対称2本線路系
5.2 他の直交モードの例
5.3 伝送電力を考えると
5.4 対称2本線路では
6. 直交モードが求められないと
6.1 状態変数法
7. グラウンド面有り無しの多線条線路接続は
7.1 グラウンド面が無い系の取扱
7.2 グラウンド面の有る線路系と無い線路系との接続
7.2.1 グラウンド面上の1本線路と2本線のフラットケーブル
7.2.2 2本線のフラットケーブル
8. プログラム例
8.1 2本の円柱導体線路の断面電磁界
附録
A.1 均質な媒質中の非対称構造の2本線路系のモード変換行列
A.2 対称な2本線路系の縦続行列
第6部 ディファレンシャルモード伝送では
1.多線条線路の電信方程式とその解法
1.1 電信方程式は
1.2 電信方程式の解法は
1.2.1 モード分解法
1.2.2 状態変数法
1.3 回路網解析は
1.4 インピーダンス行列とアドミッタンス行列は
1.5 散乱行列は
2. 2本線路系でのSI
2.1 均質な誘電体媒質中では
2.1.1 非対称2本線路
2.1.2 対称2本線路
2.2 周波数領域特性
2.2.1 ストリップ線路形では
2.2.2 マイクロストリップ線路では
2.3 時間領域特性
2.3.1 クロック信号波形の取扱
2.3.2 時間応答は
2.4 電源線と信号線路間のクロストーク
2.4.1 ストリップ線路形では
2.4.2 マイクロストリップ線路形では
2.5 差動伝送回路網における問題
2.5.1 異なるモード変換行列の線路系を接続すると
2.5.2 電源回路と負荷回路の非対称性は
2.5.3 任意点での電圧と電流は
2.5.4 2本線路の一方に迂回線路があると
3. 単独線路と差動線路系間のSI
3.1 3本線路系の散乱行列特性
3.2 差動励振時のクロストーク
3.2.1 周波数領域の特性
3.2.2 時間領域の特性
3.3 電源配線と差動伝送線路間でのクロストーク
4. 2組の差動伝送線路間のSI
4.1 散乱行列特性
4.2 電源回路と負荷回路を接続した線路系
4.2.1 周波数領域特性
4.2.2 時間領域特性
附録
A.1 計算プログラム例
A.1.1. 状態変数法を用いた非対称2本線系の散乱行列計算
A.1.2 非対称線路系の状態変数法以外の計算法
A.1.3 台形波形近似によるクロック波形のスペクトル
A.1.4 逆変換による台形波形の再生
A.1.5 平行2本線路のシングルエンド励振時の端子電圧時間応答
A.1.6 迂回路がある線路系の散乱行列特性
A.1.7 2組のDM伝送路の時間応答
第7部 線路論から見る伝送線路での電磁界結合と電磁波放射現象
1.電信方程式を電磁界から考えると
1.1 TEMモードとは
1.2 電信方程式を電磁界から求めると
2.電磁界と伝送線路との結合を表現するには
2.1 電磁界と伝送線路との結合現象
2.1.1 Taylorの式
2.1.2 Agrawalの式
2.2 強制項の表現は
2.3 変形電信方程式の解は
2.3.1 状態変数法
2.3.2 等価電源表示法
3.誘導電流、電圧は
3.1 周波数領域
3.2 外部電磁界モデル
3.3 結合特性
3.4 時間領域
4.伝送線路からの放射現象は
4.1 相反定理
4.2 電磁界理論による解析は
5.変形電信方程式の応用
5.1 有限長伝送線路の立ち上がり部分の効果
5.2 ライザ効果を考慮した有限長平行多線条線路系の縦続行列
5.3 非平行な2本線路間のクロストーク
5.4 隣接層で直交する線路間のクロストーク現象
【参 考】
微小アンテナからの放射電界
平行2本線路系の縦続行列
伝送線路の任意点での電流
プログラム例
外部電磁界と伝送線路との結合
異層のストリップ線路が交差する線路の相互キャパシタンス
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